2019年7月19日金曜日

こころの底から願うこと 私たちも誓願を持ちましょう

今回は自分の誓願を持つことを考えてみましょう。 

誓願とは人生の目的のことです。 目的のない人生はありえません。 
心理学では目的(ゴール)を失った人の平均寿命は一年半だと言われています。仕事に情熱を燃やしたサラリーマンが定年退職をして、何の趣味も持たず ゆっくりと過ごそうと考えていると余命一年半になってしまうという恐ろしい話です。それでも何の目的もない人生ということはないと思います。その動機が強ければ余命一年半ということはないでしょう。 毎日生きがいを感じて生活をするには目的が必要なのです。 

まずは自分の本当にやりたいこと、大事にしたいこと、目的を思い描きましょう。 
最低五つの目的を設定してみます。 

1仕事、2家庭生活、3趣味、4健康、5社会的貢献 

これを目安にご自分で考えてみてください。 なるべく具体的な方がいいでしょう。 

1仕事は、文字どおりご自分のお仕事です。 

2家庭生活は、家族に関する目的です。相手がいますが自分を主体として考えてみます。例えば、結婚をするとか、子供の将来のために〇〇をするとか。 

3趣味は、自分の趣味のことです。趣味なんて、と思う人も多いと思いますが趣味は大事です。人生を豊かにします。友人関係も広がりますし、生きがいとなります。趣味に没頭する時、深い瞑想の境地にいるのと同じ脳波をしています。ストレス解消になって健康にも寄与するでしょう。 

4健康は、やはり大事です。何をするにも身体が資本です。大事にしたいものです。 

5社会的貢献は、町内会の行事に参加するでもいいですし、親戚とお付き合いするのも入ります。またボランティア活動でもいいでしょう。社会との接点が強化され生きがいを作り出します。 

だいたい決まってきたら、つぎにその5つの五年後を考えてみます。五年後、具体的に自分がどうなっているか。そしてももう五年後、つまり十年後の自分も考えてみます。 
例えば、油絵を描くのが趣味だという人であれば、五年後は個展を開く、十年後は何々のコンクールで一等をとる、とか具体的な目標を、あたかも今実現したような実感を持ってリアルに想像してみます。すると不思議といろいろな縁が重なって実現に近づいてゆくでしょう。 

これは不思議でも何でもなくて、脳は目的・目標を持つことで今まで見過ごしてきた様々な情報を理解するようになるのです。 

我々は多くの情報の海に漂っています。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、本など。ところが興味のないことには反応しないでいます。ひとたび興味があれば重要と思う情報が目に飛び込んでくるのです。それが脳の働きなのです。 

目標を設定する時、これは無理なんじゃないかとか、どうやったらいいかわからないから諦めるとかはしなように。無理なことなど世の中にはありません。どんな形であれ実現できます。例えば空を飛びたい、と思ったら、確かにこの身このままでピーターパンよろしく空を飛ぶことはできませんが、グライダーで飛ぶことはできるでしょう。今からプロ野球選手になることは無理かもしれませんが、シニアの選手にはなれるでしょう。無理・不可能と考える前にやってみることです。 

また、どうしたら実現できるかわからないということもあるでしょう。わからなくてもいいのです。脳はなるべく不必要な情報は処理しないようにできています。つまり必要と思う情報のみを処理しようとします。ですから「こうしたい」という目的・誓願を持つことで必要とされる情報が目に飛び込んでくるようになるのです。最近はこのような現象を「引き寄せ」などと呼んで神秘的に扱いますが、これは神秘でも不思議でもなく脳の普通の処理です。自分を信じてあげましょう。 

 仏教では四求誓願という四つの抽象的な請願を重んじます。これについてはまた詳しく記述しようと思っておりますが、これは高尚な誓願です。我々が日常生活で請願を生かすとするならば世俗的なこの五つの請願をまずは考えてみましょう。趣味の多彩な方は趣味の分野をもっと増やしてもいいです。最低5つということで考えてください。 

皆様方の素敵な請願が考えついたら、私にも教えてくださいね。 
ご意見、ご感想をお寄せ下さい。ご質問にもできるだけお答えします。遠慮なくコメント欄にお願いします(^ ^)