坐禅の基本は、とにかく力を抜くことにある。
道元禅師は「身心脱落」と表現した。
なぜかと言えば、我々が心の中で何か考え事をしていると、必ずどこか身体に力が入るはずだ。感情の動きにも必ず緊張が走る。
試しにお風呂に浸かって完全にリラックスした状態で怒ってみて欲しい。まず、怒れない。
怒る時には手や肩や腹に力が入るはずだ。
つまり、感情の動きや思考は身体に反映する!
逆に言えば、身体を使って心も操作できるということだ。
力を手放せば、心の拘りも手放すことができる。
だから、坐禅だけでなくあらゆる身体技法では脱力が求められるのだ。
坐禅に際して、まずは念入りに首筋の力を抜く!
ふにゃふにゃにな~る!とイメージをしっかりして、息を吐くたびに力を抜いていこう!
首・肩は力が入りやすい部位だ
ここが抜けたらあとは順番に脱力してゆく。
背中、腹、脚、と上から下まで力を抜く!
ポインツは息を吐く時に脱力することだ。
人は息を吸う時に交感神経が刺激される。
また、力を入れた時にも交感神経が優位になる。
逆に息を吐く時には副交感神経が刺激される。
また、脱力は副交感神経を優位にする。
瞑想には副交感神経を優位にせんといかん。
だから、息を吐く時に脱力することが深い瞑想に至る近道なんだ。
腹式呼吸をしようと思うと、息を吐く時に腹に力が入ってしまう。
これではアクセル踏みながらブレーキかけるようなもんだ。
脱力からの吐氣!
脱力からの跳躍!
脱力からの集中!
これが坐禅の奥義であり、あらゆる武術の奥義でもあるんだよ。
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